クリヤー塗料の特徴と価格
2020年現在、外壁で使用されているサイディングの割合は約70%です。そのサイディング材も年々、デザインが豪華になり多彩色模様が増えて来るようになりました。
やがて経年劣化により塗替え時期を迎えますが、一つの色で塗ってしまうと折角の多彩色模様が安っぽく感じてしまう事があります。そこで開発されたのがクリヤー塗料です。
このページではクリヤー塗料についてお話しさせていただきます。
クリヤー塗料とは
クリヤー塗装とは、色の付いていない透明な塗料で塗装をすることです。透明なので既存の色や模様などを活かすことができます。
また、各種外壁材(主にサイディング材)に対応しており、特に高意匠サイディングボードに塗装するのがお勧めです。
ただし、光触媒のサイディングでは行えません。
クリヤー塗料のメリット
外壁のデザインを残せる
デザインを活かして塗装を行う為、意匠性を保つ事ができます。
外壁の保護ができる
クリヤー塗料に含まれるセラミック・フッソ成分等が、紫外線や風雨から長期に渡り外壁を保護します。
艶を出すことがきる
クリヤー塗料の艶はツヤあり(100%艶有り)3分ツヤあり(70%艶消し)が選択できます。
チョーキングが発生しない
チョーキング現象とは塗装が劣化してきた時に、塗装面を手で触ると白い粉がつく現象を指します。発生する原因は、塗料の分子同士の結合力が失われることによって、塗料に含まれる顔料がチョークの粉のように白い粉になって外壁表面に現れるようになるためです。
しかし、クリヤー塗料には色を付けるための顔料が含まれていないので、塗料が劣化してもチョーキング現象が起こることがありません。
クリヤー塗料の注意点
劣化が激しい場合はクリヤー塗装はできない
10年以上経過して劣化が激しい(極度の色褪せや変色等)場合、クリヤー塗装はお勧めできません。
そのような状態で全面にクリヤー塗装を行うと、特に劣化しやすい南西面と北東面の色が違ってきてしまいます。
クリヤー塗装できないサイディングがある
光触媒で塗装しているサイディング材にクリヤー塗装した場合、塗膜劣化が早まったり密着不良を起こす等の問題が発生します。
無機塗料に対応している塗料はございます。
クリヤー塗料の施工方法
クリヤー塗装は2回塗り
同種類のクリヤー塗料を2回塗りするのが一般的です。ただ、下塗にクリヤープライマーを使った塗料もあります。
コーキング部分の塗装
以前は多数の塗料メーカーでコーキング部分の塗装について、後打ち(塗装後にコーキングを打つ)を推奨していましが、コーキング保護の観点で言えば先打ち(塗装前にコーキングを打つ)で塗装を行った方が長持ちはします。
ただし、コーキングへの塗料の密着性や追従性(コーキングの方が柔らかく伸びがある)から言えば、先打ちすると剥がれ等の恐れがあるので、どちらも一長一短があります。
オススメのクリヤー塗料と価格
UVプロテクトクリヤー(日本ペイント)
セラミック系樹脂タイプとフッソ樹脂タイプのクリヤー塗料で、UVカット機能を発揮して色あせを抑えます。
防汚性に優れた特殊セラミック成分を配合しているため耐久性が高く、さらに防藻・防カビ性によって長期に渡り、藻・防カビの発生を抑制する効果もあります。
期待耐久年数は7年~15年で、施工価格は㎡あたり2,000円~3,000円です。
まとめ
高意匠サイディングボードにお勧めのクリヤー塗料は、劣化が始まり色褪せる前に塗装を行うと、新築時の外観を保ち続ける事が出来ます。
新築後10年経過時には是非ご検討下さい。