外壁・屋根塗装で使う足場の種類と費用
2階建て住宅の外部塗装工事を行う上で、安全・安心に作業を行えるように先ず足場を組みます。
このページでは、足場とは何か?足場の種類や費用をご説明して行きます。
足場の必要性
職人の安全を確保する為
「労働安全衛生法」では、工場なども含めたさまざまな仕事での労働者の安全な環境を用意するための法律が定められており、条件がつく高さが決められています。
そして労働安全衛生法では、2m以上の高所作業(2m以上の高さで行う作業のこと)を指します。
この様に法律を遵守する事は勿論のことですが、職人が安全な環境で作業を行うために足場が必要です。
施工品質を維持
梯子や脚立等に登ったりと不安定な環境での作業では、良い施工品質が保てません。
安全な作業床の上から塗装を行う事で、高い施工品質を確保する事が出来ます。
ご近所とのトラブルを回避する(養生シートで)
足場の外部にメッシュシートや各種シートで囲う事で、埃や塗料の飛散防止を行います。
お隣やご近所とのトラブルを回避する事に繋がります。
足場の種類と単価
単管足場
各種類長さが外径48.6mmの単管パイプをクランプと呼ばれる緊結金具で固定して足場を組んでいきます。実際に足を乗せる幅は単管2本分になりますので、注意が必要です。
隣地との境界スペースが少ない場合や他の足場施工が不可能な部分以外は、最近では使用する事が少なくなりました。
単管ブラケット足場
上記の単管足場にブラケットと呼ばれる、500mm程度の幅の作業床を取り付け出来る様にした足場です。単管足場同様、最近は使用する機会は少なくなりました。
クサビ(ビケ)足場
現在、住宅塗装では主流の足場です。部材の種類が他の足場形式に比べ豊富な事もあり、複雑な形状の住宅にも施工可能です。
クサビが一体になっている形状の物や別形状になっているタイプがあります。
屋根足場
屋根の勾配が急な場合は(目安は5.5寸勾配以上)屋根の作業を行う為に、屋根足場の設置が必要になります。
寸とは角度を表す単位で、数字が大きくなるほど急こう配になります。
通常はビケ足場や単管パイプで施工します。
坪(延べ床面積) 2階建て | 足場面積 | 単価/m2 |
---|---|---|
20坪 | 160㎡~190㎡ | 900円~1.200円 |
25坪 | 160㎡~200㎡ | 900円~1.200円 |
30坪 | 180㎡~220㎡ | 800円~1.100円 |
35坪 | 180㎡~240㎡ | 800円~1.100円 |
40坪 | 190㎡~260㎡ | 700円~1.100円 |
45坪 | 200㎡~270㎡ | 700円~1.100円 |
50坪 | 200㎡~290㎡ | 700円~1.100円 |
こんな場合は足場の費用は高くなる
現場とトラックの距離が遠く、足場資材の搬入に時間が掛かる場合や、屋根足場が必要な場合、カーポートの屋根を仮に撤去しなければならない場合等は足場の費用が高くなります。
足場が無料と言われた場合は注意が必要?
業者の中(特に訪問販売)には足場無料と謳う業者がいます。塗装工事に限らず、2階建て住宅において足場は必ず必要ですし、料金もかかりますので足場代を無料にできる訳がありません。もしも無料と謳う業者がいた場合は、足場無料と謳い、その他工事に上乗せしていると考えられます。
完全に自社の利益を削って足場無料なら良いかもしれませんが、どこかで必ず利益を出すはずです。本当に無料で出来るのであれば、足場屋さんは成り立ちません。
まとめ
足場についてまとめてみました。塗装工事において、重要ではない作業はありません。そして足場も良質な施工品質を保つ事や、近隣トラブルを防ぐ上で欠かす事の出来ない工程になります。
また、仮設工事は工事の始まり、最後を締めくくる作業です。今後も始めよければ終わりよしの精神で、良い工事を行って参ります。